断罪のレプタイルズ:Repair

 

 

「今期のアルデウスは強い」

 

 私が、新弾で新しくアルデウスを作った際によく呟くセリフだ。

 今までは、そこに一切の根拠なく、ただ漠然とした”そうであってほしい”という願望を、適当に呟いていただけ。

 しかし、今期の私には2つの明確な根拠と自信があった。 

 

 

 

 

◼ソーディアスアーサーrevivalの登場◼

 新弾にて、覇王編revivalの一環として収録されたソーディアスアーサーrevival。私はこのカードに無限の可能性を感じていた。

 地下帝国で軽減、断罪剣と合体出来る12というコスト、強力なバースト効果、扱いやすい発動条件、条件は厳しいがライフバーンも行えるアタック時、まるで断罪アルデウスの為に刷られたカードであった。

 宗教上の理由でアレックスを採用出来なかった私にとって、デスタウロスと合わせて2種6枚のバーストを採用できるのも、非常に大きなメリットであった。

 

 しかし、ただアレックスの穴埋めをしただけでは、他のデッキより劣っていることに変わりはない。

 確定で1ターン守ることが出来るアレックスを採用しない理由はなく、今期もよくわからない縛りで自ら敗北者になるかに思われた。

 

 ――だが、環境は私に味方をした。

 

 

 

 

◼皇獣の台頭◼

 系統”皇獣”を操る創界神ゼウスとその化神登場したのは、前弾の神煌臨編3章だ。

 そこに書いてあるテキストは驚愕の2文字。

 「状況に合わせて使いやすい2通りのシンボル参照除去神技」「メインステップ無の追加ターンの取得神技」「神煌臨でコアブしながら大型を踏み倒し」「連パン&バーンダメージ」いかれとるやんけ。

 なんか知らないけど序盤からゴッドシーカーと創界神でリソース稼ぐし、なんか知らないけど土地馬鹿みたいに貼るし、なんか知らないけどzレオンにzブレイヴ付けてすぐ走るし、なんか知らないけどヤシウムレーディアで無限リソースだし、皆さんご存知の通りリュキオースは非常識だし、なんか知らないけどすぐ追加ターン得てくる。 

 当然、こんな馬鹿げたデッキが弱いわけもなく、環境を席捲。大会における使用率が半数を超えることも決して珍しくない。

 

 

 

 しかし断罪アルデウスは、このデッキに対しては強く出ることができた。

 

 皇獣の強さの一因であるゼウスの追加ターン。その強さは、ひとえにバースト枠にて非常に高い採用率を誇るアレックスでは、止めることができないことに起因する。

 盤面にいる皇獣を処理しなければ、次のターンも殴られることが確定してしまい、zレオンであればそのまま連パンでゲームエンドだ。

 そこで有効なのが、除去系の効果を持ったバーストである。ゼウスの追加ターンではメインステップがない為、一度除去してしまえば追加でアタックされることもない。勿論、序盤からのレオン連パンにも対応できる。

 そして、今期の断罪アルデウスには、デスタウロスとアーサーの2種6枚の除去バーストが搭載されている。現状の皇獣にバースト対策をしている構築も少なく、耐性付与をする手段も多くはないので、開けば大抵ターンが返ってくる。

 さらに、そのデスタウロスとアーサーは共にコストが9↑、つまりは断罪剣が合体可能あり、盤面更地からのカウンターも容易に行うことができる。

 アレックス不採用構築が、まさかの形で皇獣に強く出られる要因となっていたのである。

 

 

 

 

    確かにアーサーの追加で受けも以前より厚くなり、皇獣環境においてこのデッキは多少なりとも優位な立ち位置にいるのかもしれない。

 しかし、そうは言ってもアルデウス。くそ雑魚モブ蛇敗北者。

 実際に大型大会で勝てるわけがないだろこのエアプ野郎‼️

 

  

 

 

 

 

 入賞してしまった。  

 やるじゃん、ぼく。大手じゃん、すご。

 

 

 そこでふと、脳裏にある考えがよぎる。

 

 

「今期の断罪アルデウスなら、真面目な解説記事も需要があるのでは?ぼく大手だし」

 

 

 

 そんな勘違い(?)を加速させ、筆を執ろうとしたその矢先。

 

 

 

 

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  制限発表がきた。来てしまった。断罪剣が逝ってしまった。

 どうしてこのタイミングなんだ...いや、俺がもっと記事を早く上げていれば...。

 Twitterでもさんざん「断罪アルデウス逝った」「断罪アルデウス死んだやん」と。やかましいんじゃい!

 でも、ここでハッキリさせておきます。

 

 

 断罪アルデウスは死んでません。

 

 

 そもそも、今期の断罪アルデウスの主役は紫魔神とブラストモードです。今更断罪剣取られたところで、痛くもかゆくもありません。

 実際、参加した非公認で、全試合通して断罪剣を使用した回数は1回です。それはそれで、構築に問題がありそうですけど。

 なんなら、幻魔神制限で除去バーストの通りが良くなってるし、皇獣ノータッチで有利対面は残るしで、アドしかありません。

 強いて辛かったことと云えば、土曜日に公開しようとしていたリペア前リストの紹介記事を、半分くらい消してやり直してるところぐらいですかね。今やってるんですけど。

 まあ、リペアつっても1枚しか変わらないので、そこまで変化はありませんけどね。

 

 

  

 

 

 

 

 

 

デッキレシピ

 

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《白蛇帝アルデウス・ヴァイパー》×3

《騎士の覇王ソーディアス・アーサー》×3

《ベルゼブモン ブラストモード》×3

《大甲帝デスタウロス》×3

《庚の水晶龍アメジスト・ドラゴン・ソニック》×3

《魔界七将ベリオット》×3

紫煙獅子》×1

《夜月の歌姫リリナ》×3

《紫魔神》×3

《断罪ノ滅刃ジャッジメント・ドラゴン・ソード》×1

《幻魔神》×1

《偽りの地下帝国》×3

《№32 アイランドルート》×3

《旅団の摩天楼》×3

《白晶防壁》×2

《グリードサンダー》×1

《獄土の四魔卿マグナマイザー》×1 

 

 

 

 

 

デッキコンセプト

 紫魔神をつけて殴る。 

 駄目なら断罪剣で詰める。

 

◼ちと詳しく◼

 コントロール能力には長けた紫だが、1枚でゲームエンドまで持っていける程のパワーカードは少ない。そのため、呪鬼や妖蛇ではLOを勝ち筋としていることが多い。

 それはアルデウスも同じであり、地下帝国と合わせた時のコントール性能は非常に高いが、ゲームエンドに持っていけるかというとそうではない。かと言って呪鬼や妖蛇と違い、受けもそこまで厚くないためLOを勝ち筋とすることが難しい。

 そこで断罪剣を使用し、2ターン使って負荷をかけ、ゲームエンドを目指す。

 

 これが、今までの断罪アルデウスの考えだった。しかし、現実はそう甘くない。

 1回の追加ターンでは、耐性も無いうえに創界神で拡張された防御機構を持つ現代のデッキに対して、有効的な詰め手段とはなりえなかったのだ。

 そこで、コンセプトを大きく変更。断罪剣をサブウェポンとし、メインウェポンを付けるだけでゼウスの神技破壊範囲から外れる紫魔神に。

 ベルゼブモンブラストモードの追加もあり、紫魔神を絡めた攻撃は非常に攻撃性の高いものとなった。また、序盤からガンガン紫魔神で殴る為、断罪剣を使った際の負荷も 高まりwinwin。

 

 

 

 

 

各カード解説

 

《白蛇帝アルデウス・ヴァイパー》

 地下帝国と絡めることで、安定して毎ターン盤面除去を行える、いわずと知れた私の相方。

 役割はあるので抜くな。

 あと、地下帝国はダイテイオウの家じゃない。勝手に使うな、不法侵入で訴えるぞ。

 

 

《騎士の覇王ソーディアス・アーサー》

 マジで最強。

 3コアトラッシュで次ターンの要求値を高められるうえに、ブラストモードとチェンジできる。

 神技に反応できるのも偉くて、相手ターンだとアテナ神技に反応して発動、マデリーン処りながらアテナイアーを上から食える。

 自ターンだと、こちらのアタックに対して防御に使ってきた神技に反応して発動、そのままアタックしてブラストモードとチェンジで4点ン!なんて荒業も。

 一応、地下帝国からも出せるぞ。私はいまだに出したことありませんが。

 

 

《ベルゼブモン ブラストモード》

 最強の初見殺しカード。

 攻防、どちらに使用しても強く、腐りにくいのが特徴。

 攻撃においては「突然リザーブのコアがなくなってスピリットが回復する」訳の分からないことができる。紫魔神が付いていれば、もうリーサル。

 防御においても、走ってきたzレオンを消滅できるなど、役割は多い。

 このカードにおける最大の強みは知られていないことであり、ケアがされにくいところにある。そのため、適当なスピリットに紫魔神を付けて、適当にリザーブのコア使ってチェンジするだけで勝てたりする。

 

 

 《大甲帝デスタウロス》

  前期からの除去バースト枠。ようやくアーサーと合わせて6枚体制に。

 断罪剣を減らした分、役割が減ったかと思えばそうではなく、単純に「除去しつつコアを増やせる」ことが、次の動きに繋がるので十分強い。

 「シュレーディンガーのアレックス」のおかげで殴ってきてくれる対面が多い分、バレていると非常に脆い側面を持つ。

 また、バースト効果はライフ3以下じゃなくても使えるので、場合によっては使用できる事を頭の片隅に置いておくといいかもしれない。

 

 

 《庚の水晶龍アメジスト・ドラゴン・ソニック

 ”強い”紫魔神を踏み倒しながら2ドローできるんだから,弱いはずがない。

  紫魔神出して雑に殴ってブラストモードとチェンジで勝ち!

 

 

《魔界七将ベリオット》

 テキスト確認される率、堂々のナンバーワン。

 あまりにも聞かれるので、一応テキスト載せておきます。

6(3)/紫/冥主・魔神
<1>Lv1 6000 <2>Lv2 8000 <3>Lv3 11000
Lv1・Lv2・Lv3『このスピリットの召喚時』
自分のデッキを上から6枚オープンできる。
その中のカード名:「魔界七将ベリオット」以外のカード名に「魔界七将」を含むスピリットカードを、1コストずつ支払って好きなだけ召喚する。
残ったカード1枚を手札に加え、それ以外は好きな順番でデッキの下に戻す。
Lv3『このスピリットのアタック時』
バトル終了時、カード名の異なる、カード名に「魔界七将」を含む自分のスピリットが7体いるとき、相手のライフのコア7個をボイドに置く。

  要するに「6枚オープンして1枚好きなカードを回収」できる効果。

 マグナマイザーや白晶まで回収できる唯一無二の効果を持ちつつ、紫魔神とも合体できるところが非常に強力。断罪剣が制限入りになっても気にならない理由のひとつである。

 なんなら、断罪剣を持ってきやすいべリオットがいるおかげで、制限後に最も断罪剣を扱いやすいデッキに断罪アルデウスがなるかもしれない。いや、ないな。

 

 

紫煙獅子》

 0コストで紫魔神に合体できるうえ、効果召喚を大きく妨害する効果を持つスピリット。

 最強だけど、制限だから1枚しか積めません。返して。

 

 

《夜月の歌姫リリナ》

 3コストとは思えないほどのカードパワーを持った詩姫。

 「フル軽減1コスト」「cipデッキ下から1枚ドロー」「場から離れたら手札に戻る」「紫になる」すごすぎる...

 一度出せば無限リソースとして活躍するうえに、紫になるので軽減もできる。

 しかし、リリナ最大の魅力はベリオットとの噛み合い。ベリオットの効果で積み込んだデッキボトムから、自分の望んだカードをドローすることができる。

 特に「ベリオット召喚、6枚めくってリリナを回収→回収したリリナを召喚、先ほど積み込んだデッキボトムからドロー」の動きが非常に強力であり、結果として無限リソースと任意のカード1枚を得ていることになる。

 場から離れるたびに積み込んだ山からカードを持ってこられる為、対面も容易に破壊出来ず、軽減として残りやすい点においても非常に強力である。

 

あとイラストが可愛い。

 

 

《紫魔神》

 最強です。

 置いておくだけでも軽減になり、合体するだけでゼウス神技の破壊範囲から外れられる。

 マグネティックフレイムだけは勘弁。 

 

 

《断罪ノ滅刃ジャッジメント・ドラゴン・ソード》

 バイト行ってたら制限に入ってた。 

 デスタウロス・アーサーのカウンター性能を更に高める為に、一応入っているものの無くても普通に勝ててしまう。

 しかし、要らないとは言っても、あるのとないのとでは全然違うので1枚は確定。

 

 

《幻魔神》

 断罪剣のリペア枠。このカードもバイト行ってる間に制限逝ってた。

 詰め手段の多様化を狙っての採用。耐性のないexターンか、耐性有りの1ターン、個人的には同じくらい質の高い要求が行えてると思うんですよね。

 ベリオットでもサーチ出来て、ソニックで踏み倒せるのでシナジーもバッチシ。

 

 

《偽りの地下帝国》

 なかったらお話になりません。

 

 

《№32 アイランドルート》《旅団の摩天楼》

 選択肢がない、ここも確定枠。

 

 

 《白晶防壁》

 打てば実質exターンの防御札。

 耐性持ちが殴ってきても対処できるように、必要最低限の2枚は欲しいということで採用。

 ベリオットで回収出来るので、手札への入りは悪くない。

 

 

《グリードサンダー》

 このデッキの自由枠。

 個人的な採用理由としては

  1. 刺さらない対面が少ない
  2. マグネティックフレイムを叩き落したい
  3. ベリオットで捲れて見えてると、以降のバーストを警戒させることが期待できる
  4. ピン差しグリサンかっこよくね?

 以上です。

 

 

 《獄土の四魔卿マグナマイザー》

  最強。

 

 

 

 

 

各対面立ち回り

 

◼皇獣◼

 基本的には有利対面。

 採用されているバーストが全て刺さるので、気にせず紫魔神でガシガシ殴っていきましょう。

 幻魔神ゼウスexターンとかされると泡吹いて死にます。

 

 

◼滅龍◼

 松田のせいでアーサーが刺さりにくい対面ではあるが、耐性持ちが少ないので、比較的楽な対面。

 しかし、先に断罪剣で走られて負けることも多い。

 

 

◼白◼

 全部ダメです。機獣がダメとか機人が強いとか、そんな次元じゃありません。ダメなものはダメなんです。

 アレックス不採用の除去バースト6投構築故に、耐性持ちでただ突貫されるだけでも受けきれません。

 皇獣討伐に全力なので、ここは割り切っていきましょう。

 

 

◼想獣◼

 アーサーでなんとかしよう。

 使ったアーサーは、ブラストモードで使い回し出来るのを、覚えておくと役に立つかもしれない。

 

 

◼爪鳥◼

 アーサーでなんとかしよう。

 

 

◼呪鬼◼

 ヘラに4つ乗ったらゲーム終了です。

 乗る前に紫魔神ブラストモードで、さっさと詰めにいきましょう。

 

 

 

 

 

まとめ

 

 

 結局のところ、ここに書いてあること全ては対戦相手にデッキ内容がバレていないことが前提。

 デッキ内容がバレている対面では、「シュレディンガーのアレックス」も「突然のブラストモード」も全く意味がありません。

 アーサー・デスタウロス・ブラストモード、いずれのカードも全てプレイでケアできる範囲のカードでしかありません。

 

 しかし逆を言うならば、知られてさえいなければ、白と紫対面以外なら地雷デッキの中で、今期最強クラスであるということ。

 こんな感じで、自己顕示欲に負けてリスト公開とかしなければ、もっと強かったかもしれませんね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おわり。